あんしん相続・遺言コラム

相続手続きに必要な戸籍謄本とは?取り寄せ方から手続きまでのやり方

和田 紘 司法書士(東京第6649号) 簡裁訴訟代理等関係業務認定(第1301130号)

相続手続きに必要な戸籍
<被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍と相続人の現在戸籍>
⇒相続手続きに必要な戸籍とは?

ご家族が亡くなって、相続のお手続きをすることになりました。さて、みなさんは「戸籍」を集めることになりますが、どなたの戸籍をどこまで集めれば良いのでしょうか?

相続のお手続きをするのに「戸籍」を集める理由は、主に2つです。

①相続人を確定する
②お亡くなりになった方(被相続人といいます)がお亡くなりになった後も相続人が生きていることを証明する

この理由から考えると、みなさんは、お亡くなりになった被相続人の「お生まれ」から、「お亡くなり」までの「連続した」戸籍を集めなければならない、ということになります(①の理由から)。

そして、相続人については、被相続人が亡くなった後の日付で戸籍を取る必要があります(②の理由から)。この連続した戸籍を取るのが、結構な手間になったりするのです…。

みなさんは、ご自分の戸籍謄本を取ってご覧になったことはありますか?

本籍地の役所で戸籍謄本を取って見てみると、「あれ、意外と簡単に取れたし、書いてあることもシンプルじゃない?」と思われるかもしれません。

ところが、それはあくまでも現在の戸籍謄本でしかなく、実は、戸籍は頻繁に作り変えられたり(改製といいます)、本籍地が変わったり(転籍といいます)して、連続した戸籍を集めてみると、何通も必要になったりするのです。

戸籍の集め方

では、実際に戸籍はどこでどうやって取るのでしょうか。戸籍の取得には、①実際に本籍地の役所の窓口に行って取る方法と②郵送で取り寄せる方法の2つがあります。

①本籍地の役所で取る方法
まずは、本籍地を把握する必要がありますので、これが分からない方は、本籍地の記載のある住民票(お亡くなりになった方の分は、住民票の除票といいます)を取ってみましょう。役所の窓口に提出する請求シートに、「□本籍地を記載する」というチェックボックスがあるはずですので、そこにチェックを入れて住民票を取ってください。すると、本籍地が分かります。

生まれてから亡くなるまで、一度も本籍地が変わっていない被相続人であれば、その本籍地の役所で「生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍全て」を請求すれば、役所の方が全てを出してくれます。途中で転籍をされている方は、転籍前の本籍地の役所に出向いて、その役所で取得できる戸籍全てを請求することになります。

出生当時の戸籍にたどり着くまで、これを繰り返すことになりますが、何度も転籍を繰り返している場合や、そもそも本籍地が遠方で、とても役所まで戸籍を取りに行けない、という場合には、②の郵送で取り寄せる方法がおすすめです。

②郵送で取り寄せる方法
郵送の場合には、請求シートを役所のホームページからダウンロードして必要事項を記入し、手数料分の小為替、返信用封筒、身分証明書の写しなどと一緒に、本籍地の役所へ郵送することになります。

手数料の額や、請求の宛先、必要書類は、インターネットで「戸籍郵送請求 本籍地(例えば、千代田区など)」などで検索すると役所の該当のホームページが出てきますので、よく確認しましょう。

我々も仕事でお客様の戸籍謄本を郵送で取得する際には、必ず役所のホームページを調べることになります。
ただ、郵送請求の場合には、郵便の往復で時間がかかるので、すべての戸籍が揃うまでに1~2ヶ月かかることもありますので、注意しましょう。

例外(遺言書がある場合)

場合によっては、とても面倒なことになる戸籍集めですが、例外があります。
被相続人が遺言書を残していた場合です。

この場合には、被相続人の遺志が尊重されるので、戸籍を集めて全ての相続人を確定させる必要がなく、
①被相続人が亡くなった記載のある戸籍
②遺言書で財産を譲り受ける相続人の現在戸籍(被相続人が亡くなった日よりも後の日付)
を集めれば足ります。

集める戸籍の範囲を知るためにも、被相続人が亡くなったら、まずは遺言書を残されているかどうかを確認するようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?この記事では相続の手続きについて解説しました。相続の手続きは難しく感じられる部分もあると思います。もしこれから手続きを行う予定の方、あるいはすでに手続きを行っていてお困りの方は、おおさか法務事務所までお気軽にご相談ください。